とんでもないこと

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午前中から家を空ける予定でしたが、結局は午後から。LUCUA1100の蔦屋の展示へ。

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帽子作家Lucanoのともさんと、刺繍作家アトリエニコの長野さんの2人展へ。

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アトリエニコ 刺繍家長野訓子 ナガノクニコWEB

まえにLucanoさんに帽子をオーダーし、パターンから起こしていただいたことがあります。アトリエニコさんはga.laというブランドを立ち上げたときに作品をゲットしたことがありました。*1

ここには書ききれないほどのたくさんのお礼や、ひさびさの再会、世間話、いろいろ。いつも元気と優しさと笑いをいっぱいもらう気分。

今回の展示は冬の海がコンセプトにあるのだとか、面白いモチーフがたくさんありました。タコとかヒトデとか。おふたりの活躍がまばゆかった〜。

そしてバタバタと移動して、寄りはしなかったけれど違う蔦屋のまえを通る。こちらも再会!?という名の押しかけ訪問とごはん。わたしは鯖寿司と唐揚げを持って行ったのだけれど、お刺身が美味しすぎて「おいしい、おいしい」と言いながら、だいぶ食べまくったと思います。どのお料理も美味しくて、お会いしたみなさんは心配していたよりずっとお元気そうでホッとしました。本当はこのときだけ元気を出してくれているのかもしれないけれど、その淡々とした慎みにホッとします。

絵のこと、版画のこと、作ること、ギャラリーのこと。いろいろ話しました。ギャラリストって面白い職業だと思うし、さまざまな野望や気持ちを抱きながら時には気むづかしい作家を相手に模索するのだと思うと骨のある人じゃないとできないだろうなぁと思う。

わたしが知らなかった作家、作品をたくさん観せていただきました。なかには作家も作品もだいぶ知っているけれど、いままで観たことのない作品を山のように観せていただき衝撃を受けました。量にも質にも打ちのめされました。黙って延々と眺めていると「ほしかったら、いくつか持って帰ってもええよ」と言われて、は?と思い「いや、無理でしょう。私が管理する資格はないと思う。目に焼き付けたから、いいです」と即断ってしまった。それくらいバシバシ打ちのめされました。

けれども作品とは違う、とんでもないものをいただく。紙と道具。それを出されたときは「ほしいです。」と即答。紙にいたっては物色までした。しかも道具を触りながら「ふふふ、ひとつの道具を大切に大切に使う人ではなかったのかな。ほら、この道具…扱いが……ふふふ。愛嬌のある人だったのかもしれない、ふふふ。なんか笑える」なんて言いたい放題。ゲンキンすぎます。その言いたい放題から「たしかに道具には頓着せーへんた人やったなぁ。面白いエピソードがあって…」なんて話が膨らんで楽しかったです。

ホクホクです。大きな木版制作を再開させて、ほかにも木を触ろうと思いました。夏以降、なかなか取り掛かることができなかったけれど、道具と所持しておられた作家が後押ししてくれている気持ちです。

話はたくさん伺うけれど、1度もお会いしたことのない作家の道具です。作品を眺めながら「実際にお会いしたかったなぁ、話してみたかったなぁ。どんな雰囲気の人なのか、感じてみたかったなぁ」と何度も思いました。けれども道具を通してお会いして、人柄まで感じることができるのです。幸福なこと。コツコツと作ってきてよかったなと思います。

寒い1日で、帰宅は日付が変わっていました。こんなこと久しぶり。だっていつもは22時にはお眠りしていますから。

 

*1:それから、なんと嬉しいことに珍展出品者として空間をご一緒できたり。