チロリ

写真はチロリ(を模した絵)。お酒を熱燗にする道具ではありません。
私の育った場所は歩いて15分ほどで山。自転車で20分ほどで海に(歩いたら1時間ほど)行ける場所です。そういう環境も手伝って昔は『夕方からちょっと釣りに』ということもよくあり、チロリといえば釣りのエサというイメージがあるのですが、干潟に来る鳥の大好物なのだそうです。
きょうは午前中に荷物が届く予定だったので、彫りながら待っていたのだけど、一向に来ない。今日じゃなかったのかな〜と思いながら、彫り続けて手も疲れたし、刃も切れなくなってきたので、研ぎました。きのうより上手に研げた気がする☆それでも荷物は来なかったのでした…
私が研ぐと(やっぱり下手をすることもあるので)刃にゆがみが出て来ます。こういうのは定期的に本職さんに研ぎに出して*1ゆがみを直してもらうのが一番いい*2のですけれど、彫刻刀(とくに木版専用の版木刀と言われるもの)は難色を示されることが多いです。
研いでもらうには当然費用がかかり安価な彫刻刀なら買換えた方がいいくらいの研ぎ代になることもあるので、包丁やハサミは研ぎに出しても彫刻刀を研ぎに出す人が少ないからです。さらには特殊な形のものが多いのも敬遠される理由です。三角刃なんかは研ぐのはとても難しいんですよ。いろんな深さのある丸刃も当然難しいです。
木版の彫り師さんは当然ご自分で研ぎますし、それ以前に刃物の形自体イチから作るのだそうです。打出した鋼の棒を買って作るのですって。モチロン持ち手も自分サイズに作ります。
この話を聞いた時「ひぇぇ〜。やっぱりそういうものなの……」とオノノキました。でもでも知人に(その話を聞いて)実際に作った人がいるんです。鋼の棒ではなく棒ヤスリで…それを見た時は目が点でした。すごい。

*1:近所のスーパーなんかで刃物市がひらかれていたりするのが狙い目。その場で研いで返してくれるから。

*2:普段は自己流ストレッチで身体をほぐして、定期的に本職さんに身体をほぐしていただくのと同じかもしれません。