大きい板、彫る彫る。新しい彫刻刀を1本、2本購入しようかなー。と、この頃迷っています。私の所持品で一番の品薄は彫刻刀なのです。
彫刻刀は安価なものでも用途を果たすので、ついつい後回しになってしまいます。それよりバレン、それより紙、それより板…って感じに。
購入すると考え出したら、手に馴染みがいいとか、愛着が持てそうとか、けっこうかなりずいぶん迷う方です。なんせ一生使えますから。購入には一生使いますね。という義務が発生するんじゃないかと思っているくらいです。
いろんな品物を購入するなかで、道具類の購入が一番迷うかもしれません。調理用品にしろ、園芸用品にしろ。何度も店に足を運ぶとか、問い合わせるとかして、全然買ったことないのに顔は覚えられている。状態になってしまい、私としては大変不本意なのですが、お店の方はさほど不満そうでもないのが不思議です。何年も迷う。ってのも、かなりあります。
何度か「手入れさえすれば、ずっと使えるものを作っているから、一生大事に使ってくれそうなお客さんに買ってほしい」と、言われたことがあります。手入れ方法もじっくり時間をかけて教えてくれます。(まだ購入を迷っている段階から、レクチャーははじまるのです。その手入れができないのなら、買うのやめたら?と、言われている気分。さっぱりしていていいものです。)
そういうものは値は張りますが、一生使えることを考えると非常にお手頃価格なのです。それゆえに職人さんが食べてゆけないんじゃないかな…と思ってしまうくらいに。
私が欲しい彫刻刀は東京のもので、今(少しだけ)所持しているのは兵庫と岐阜のものです。産地やお店によって、刃の柔らかさや切れ方がまったく違うのが面白くもあり、悩むところでもあります。自分の好みというのがありますから、一生ものだからこそ、本当にずっと使えるのか?という見極めは深刻です。職人さんが作ったものが箪笥で眠るほど気の毒なことはありませんから。