F氏です。あまりにアップ写真が少ないので、ほんじつから数日間はうちのカメ登場させようかと思いました。カメDE Showに出展するほどですものね。カメがお好きな方も、まあまあな方も、いまいちな方も、飼い主バカな、むかめ工房に足を運んだとアキラメテくださいませ。
このブログには布もの商品はおろか、木版画等もまともに掲載していないありさまです。開設した当初は「ばりばりやったるで〜」だったのですけれど、とたんに「うーん」となって、今にいたっています。
インターネット上において、一番向いている?フィールドとして本領発揮できる表現法はCGにほかならないと感じています。その上でCGの表現の中でもより効果的な手法があると感じていますし、そういう表現をされている方の作品を(HPなどで)拝見すると、画材としてのCGにふかく興味を覚えます。
その反面、染め、版画はネット上で発表することは、大変不向きだとも感じています。興味を持っていただく、きっかけ。にはなっても、きっかけ以上にはならない感じが(今の私には)しています。
布ものや版画は、実物を手に取り絵の具の質感や紙や布そのもの、それがまとう空気、空間も含めて楽しむ*1ものだからです。
ライブ*2とでも書けばいいのかとおもいます。
冬枯れの森に入って、落ち葉を踏みしめながら歩き、腐葉土の匂いがたちこめて、耳がちぎれそうに冷たくて、静かだけれどなにかしらの気配は常にしている…
こういう雰囲気、ネットを通して感じることもできますし、想像力でカバーもできますが、実際にその場に立った時に得られる情報量や、気持ちの揺れは、また違ったものだと思います*3
なぜ、私が版画を選んだのか?という質問を受けたら、ぐだぐだと何時間でも話ができます*4が、版画にかぎらずの話になってしまうけれど、作品を見たいと思ったらそこへ行くしかない。そこでしか感じられないものが、たしかにそこにはある。という世界に魅力と憧れを感じているからです。
こういうこと、ややこしく考え出すと、なんか身動きがとれなくなりますね。もはや思い悩む病だと思うほどに…。
「ネットをきっかけにして(あわよくば)版画や染めや絵に興味を持っもらえて、どこか(私のではなくても)に足を運んでもらえたらいいな」と考えている時、ある方(版画をご購入していただいた方)に少しご相談したら『作品ってひろく知れわたるより、ひとりじめしたいものよね。でも、勝手な話だけど、ほかの方が買われた作品は見たいわねぇ、ふふ。』なんてこと、言われたことがありました。
わかります。私もそうです。ひとりじめして、たまにコソッと見て『私だけのもの。私のために存在する絵。ひとに見せるなんてまっぴら』なんて、だれに自慢するわけでもなく自分自身のために優越感にひたりたい。そしてその作家さんの他の作品(買えなくても)見たい!しょっちゅうあります。
美術館やギャラリー等、ときにはお店やイベント等で多くの方に公開され触れられる面があるその奥に、ふかく個人によりそうという性質を持っていると、ひしひしと感じます。
この言葉は私に重くのしかかったわけですけれど、むかめ工房ブログは発信、共有するのを望んでいますので(ネットだもんね)初心に立ち戻り(立ち戻るというか、何ヶ月も、その辺りをウロウロしてただけですけど)ぼちぼち布ものやら、版画やら、その他などアップしてゆこうと思いました。
どうぞよろしくお願いいたします。
カテゴリー分けしてゆきますので、ご随意に。

*1:たとえば1メートルの作品と10センチの作品では、大きさそのものも楽しみのひとつですし、額装されたものは額もたのしむために存在します。

*2:展示会場がかわれば、同じ作品でもまったく違ったものに見える。のも、ライブ感あふれています。

*3:ネットで見る。そこから湧き上がった気持ちの揺れも、その場に立つのと同様に「揺れるもの」と捉えた上で、違う。いいわるい、好みは別として、単純に別物だと感じます。

*4:はじめたきっかけは拍子抜けするほど、あっけないはじまりでした。