欠ける

写真は「もう一歩、二歩、いやいや五歩くらいのもあるな……」の版画。きのうの朝、額がドドドドドンと届いたし、ラストスパート。つらい、つらい、つらい、すてき、つらい。くらいのジタバタです。もう一向に出来上がりが見えて来ないと思っていたのに、次の摺りでパッと目の前にゴールが開けることがあって……むつかしいね。
うまくいかない時って制作しているモノがとても近くにあるように感じます。すぐ隣とか、微妙に私と重なっている感覚。とっても嫌なベタベタを感じるのです。それに対して「なんて静かで気持ちいいんだろう、素晴らしいなぁ」という摺りができた時や、ゴールに近づいた手応えがある時、とてもとても私から遠く離れた所にあるように感じる。「この人、なに考えてこれ作ってんやろう」くらいの時すらあり。私から離れていってくれればくれるほど、嬉しいと感じる不思議さ。
夜ご飯は絵本展関連で関東からいらっしゃったお友達*1と会食したのだけれど、一歩間違えたら荒み切って投げやりになりそうな気分が晴れやかになりました。とっても楽しかったし美味しかった。彼女は個展の時には焦ったり制作に追われることはないとのこと。もう先のものを作っているのだそうです……すごい。私なんて時間のかかりまくる版画なのに(つまりは余裕を持って制作したほうがいいはずなのに)、ジタバタしまくってる。
そんなジタバタの時って、ジタバタがジタバタを呼ぶようで、フロス*2で強引にガリガリやったら歯が欠けました。ガーン!いやだ。欠けた歯のまま個展会場にいるとか…ギャグやん。あしたは無理だから、来週には絶対に歯医者さんに行かないと。それまでは口を開けないでゴニョゴニョ話さないと。という時にかぎって、喋りまくらないといけない用事があるのですよね、むむむ。

*1:って勝手に呼ぶ。

*2:糸ようじ。