うちの森羅

写真は西畠清順さんと、そら植物園さんの作品。近所で遭遇。行くたびに啓翁桜が開花してゆき、葉も出てきました。散る花びらを眺めて、さいごは朽ち果てるまで展示してくれたらいいけれど…商業施設だもの、そうはいかないのかな。
きょうは朝から私の時間はちっとも進んでいません。ご飯も食べたし、版画もしたし、疲れて寝たり、へんな夢も見たし、ブログは休んでしまおうかと思ったけれど、やっぱり思いなおしてこうして書いているのに、ちっとも時間は進みません。
うちのニホンイシガメ男子の森羅が死んでしまいました。
それしか書けない気分だけれど、それしか書かなかったら、たくさんの人が心配してくださるんだろうな…って思ったりする私。時間は進まないけれど、ご飯も食べたし(昼、夜)、版画もしたし(けっこう正念場)、へんな夢もみて、こうしてブログも書いているので、体は動いています。
お昼過ぎに友人2人*1にメールをしたけれど、やっぱり時間は進みませんでした。お2人からはすぐに返事がきて、それを読んでいたら、私はとても残念で悲しいんだと気づいたのでした。
お茶の木の根元に埋めました。森羅はニホンイシガメだったけれど、不思議と緑色のイメージがつきまとっていました。目の色も緑っぽかったし、甲羅もコケまみれでとれなかったし、なによりうちに来た時から弱くて儚くて、向こうが透けてみえる落葉樹の葉のような、小さく軽く、茂らせては散ってゆく。雰囲気を持つカメだった。そしてほかのカメズと違って最期まで私にあまり懐かなかった。はじめましてを繰返す萌えいづる若葉のようなカメ。そしてそういうところが全部好きだった。いまも、これからも。
ずっと調子も良さそうで「全員無事に冬を越せるな」と思っていたのに、突然としか言いようがなく、はじめ「あれ?」と思って、つぎに「まさか」と笑ってしまうくらい、静かに水底でジッとしていたのでした。埋めるときも生きて動きだしそうで、土はふんわりしか盛ることができなかったのでした。
文字にしてみたら冷静になれるかと思ったけれど、悲しいと思っている自分に気づくばかり。
私の時間は止まったままだけど、うちに来てくれてありがとう。さようなら。早く土にお還り。

*1:ひとりには死んでしまった報告。もうひとりには骨格標本展示をしてくれる施設があれば、森羅を提供したいという連絡。