お花畑に迷い込んだ鵺
お花畑に迷い込んだ鵺
頭は猿。手足は虎。尾は蛇。といえば*1、鵺(ぬえ)でございます。
体に関しては猿とか虎とか、別の動物とか(たぬきなど)の記述もあるようなのですが、虎で作りました。
鵺は声が不気味(不吉)だったため、御所で退治されてしまう話があります。姿ではなく声ありきなのが面白い点で、暗雲と共に描かれたり、江戸時代には猿と蛇が夫婦(だったかな)なんだけれど、奥さん(猿か蛇のどっちか)が虎と浮気をして生まれた子が鵺…みたいな風に描かれることもあります。
むかめ工房手ぬぐいの鵺はお花畑に迷い込みました。うさぎより鵺の方がびっくり。蛇の尾の目の前にはナメクジが寄ってきており、蛇おののいてます。モノノケの類いは色んな解釈がされ、さまざまな表現をされてきました。こんな鵺がいてもいいじゃあない。
「うちのウサギ、こんなポーズをするんです!そっくり!」と、仰っていただいたお客さまがいらっしゃいました。わかります。うちの(もう他界してしまいましたが)ウサギもこういうポーズをしていたんです!
<サイズ>縦:約36cm 横:約100cm
<生地>素材:綿100%
<価格>各1500円(税込み)
歌合戦
歌合戦
鴉天狗(からすてんぐ)の歌合戦でございます。左になります者は嘴太鴉天狗(ハシブトガラステング)右になります者は嘴細鴉天狗(ハシボソカラステング)でございます。
嘴太鴉天狗の澄んだ声「カーカー」嘴細鴉天狗のちょっと濁った声「ガーガー」かしましい感じです。鵺のように退治されませんように。
天狗はあれですが、ハシブトガラスハシボソガラスは実際に生息するカラスで、名前の通りクチバシが太いのと細いの、他にも体の大きさや頭の形、生息場所などが違います。我が家にいつも来るのはハシボソカラス。たまに「おはよう」って鳴いてます。エライですね、ハシボソカラス。
この手ぬぐい。私の中では大ヒットで考えている最中も作っている最中もワクワク楽しみばかりだったのですけれど、モノノケ好きの方にウケるんだろうか…めっちゃ不安ナンバー1でした。このニッチを見つけてくれる人…いないかなオドオド。陳列するのも躊躇しましたです……やたら隠しながら陳列したり。
蓋をあけると興味を持ってくださる方が多く、バダバダガヤガヤ、カーカーガーガー旅だっていってくれました。鳥好きさんにもヒットだったようで、ウルウル。
<サイズ>縦:約36cm 横:約100cm
<生地>素材:綿100%
<価格>各1500円(税込み)
歌合戦 非売品
歌合戦 非売品
こちらは非売品。ヌルデ(ウルシ科)につく虫こぶで染め、鉄媒染をしています。
*2には、びっくりするようなビジュアルを持ったものがいます。まるでモノノケ。モノノケのモデルになった鳥も(ビジュアル、鳴き声共に)たくさんいることでしょう。鵺の声も鳥の声だったのでは…。
クチバシが下に反ったり、上に反ったり、クチバシの先が広がっていたり、何故そんな派手なの…という鳥も実在します。明日は上の方にある小さな写真の手ぬぐいと鳥の紹介です。ながーいピンク色の足を持った鳥。貴婦人と呼ばれています。

*1:諸説あるようですが、むかめ工房解釈では、このバージョンで。

*2:全然詳しくないですけれど、ちょっと詳しい振りして書いてみます