わしわし

知人にお願いして木版の凹版を刷りに。そして色々と教えていただいた!!
新しく作った版と、月初めに作った版に手を入れたものを刷ったのだけれども、新しく作った版は全滅だった!!!6枚も作ったのに。6枚といえば私にとっては4.5年分くらいだ☆それが全滅とは……すべては私の欲望がそうさせたに違いない。
自分のなかで野望というか色気というか、違う心が働くと…とたんに出来なくなってしまう(いつも)。ある壁が立ちはだかるような。どうにかするにはドッシリ取組んでいかなくてはいけないのである(えっへん)。にわか仕込みでできるわけない(えっへん)。
月初めに刷った版に手を加えたものは、以前より遥かによい感じで摺れたと思う。なにがよかったかというと、刷りたいと思える紙を見つけられたこと。それにプラスしてその紙と相性のいいと思えるインクを吟味できたこと。もっともっと粘ることもできるだろうけれど、刷りあがりを見たときに私も知人も「あ!」と瞬時に感じる刷りのときがあって、それは違うインクを試したときだった。今回はこの直感を温めて、あとはインクの詰め方と拭き取りに邁進したいと思う。
木版の凹版刷りは一般的には油性インクとプレス機を使って刷り上げてゆくので、いつもやっている水性木版とはまったく違うものです。頭も身体の使う部分が違うという状態。私にとっては(わりとやっているにもかかわらず)気分になります。いつもいつも「楽しみがわからない」とか「いやだ」とか「ジローに会いたい一心で作っているだけ*1」だったのですが、去年あたりから「うーん、ちょっとは面白いかも。でも嫌い」と思い始め、今後はどうなるかわからないけれども、今はこうやって知人に頼んでまで作るようになったのだから…ジローが長生きして、私に無理矢理にでも作る機会を与えてくれたからに他ならない。ジローありがとう。
写真は知人宅のプレス機。フォルムに一目惚れ。何度も撫でさすっては「いい。ものすごくいい」と褒めまくり。無骨でいて可愛らしいプレス機。朴訥とした愛嬌とでも表現したらいいのかしらん。

*1:凹版刷りはいつも先生のお宅で刷らせていただいているのですが、そこにはジローというわんさんがいます。私はジローに会いたいから(その理由付けのために)木版凹版を作っているのです。もう10年近くになるかな……