3日目

アートスペース萌芽さんにて、版画教室3日目(最終日)☆
教室ってなんて楽しいんだろう!とワクワクの3日間でしたが、今回も個性豊かな面々が。
きょうは「この内容は3時間以内でできないかもしれない。彫るのが大変かもです。とりあえずこの部分は彫って、ここは進み具合で様子を見て……」と私自身が及び腰&弱気発言をしてしまうような、要素の多い絵がありました。
しかししかし思い切りの良さと慎重さでバリバリと彫って彫って☆ゴール。尊敬と「おお!できてるできてる」という気持ちと。
長く木彫をやっておられた方の彫刻刀に釘付けになることも。形も面白いし、美しくよく研げています。そして彫刻刀の動かし方が面白い。さらには木に対するセンスが良い。私と木版の話をしながら彫っている時に「あ〜そっか。木彫の頭で木を彫っていたけれど、そっか。木彫と木版とはこういう所が違うんやね」と、納得したり、疑問にもったりしておられ、私の方も目からウロコ。もっと聞かせて、その話!!だったのですけれど、邪魔できない……私が邪魔しちゃだめです。
摺りも素晴らしかったです。おそらくゴール(表現したいこと)が明確で、それが頭にあるから、摺り上がりを見たときの(自作に対する)指摘が鋭いのです。和紙の色で仕上がりがガラッとかわる絵だったので、見ているこちらも『さぁ、どんな風に摺り上がっただろう。』と思いました。さらには摺れば摺るほど「なんとなくわかった」というのを掴まれて、ほかの参加者さんに「バレンの使い方が弱いんちゃう?それやったら弱いと思うわ」と、私にかわってアドヴァイスも☆(しかも大当たり!)
遠くからはるばる参加していただいた方は「これぞ木版」という絵を考えてきてくださいました。今回の講座に向けて色々と絵を考えて、削ぎ落して、きっちりまとめて……ありがたいことです。トレースも慎重に、何度も彫る部分を確認して。色のイメージも強くありました。とっても年賀状らしくて、ほかの色で摺っても素敵でしょうね。きっと筋肉痛になるよぉ!と思いながら、年末気分になったり。
版木を彫る「シュッシュッ」という音だけがして、その音が一定でとても良いのです。上手に彫れている証拠のような音。彫ることも思う存分熱中しているように感じましたが、摺るのも白熱。用意した和紙をほとんどすべて使い果たしました。相当用意していたのでビックリ!
色んな摺りが出来て、それについて話したり、道具について話したり、「バレンの持ち方ひとつで仕上がりが変わりますからね!!」☆最終日に大好きで、私自身がもっとも大事にしている「摺り」について多くお話しをして、摺りに夢中になってくださるメンバーが集まるとは☆楽しかったです。私も摺りたくなりました☆☆「ちょっと、じゃあ、わたしが摺ってみます」とかモゴモゴ言って摺りを楽しませていただきました。
3日間で11名の方が参加してくださって、どの方の作品も人柄が出ていると感じました。絵も彫りも摺りも。
みなさんが帰ったあと、アートスペース萌芽さんのオーナー☆金沢さんと少し(いや、けっこう)お話をして、今後も教室を続けることになりました☆わーーーい。場所作りをしっかりし、内容なども再検討、目標は来春あたり始動。楽しみですし、がんばろー。☆少人数制☆hというのだけは決まっています。
木版画を通してこんなに可能性が広がること、想像をしたこともありませんでした。金沢さんとの出会いも木版画だったと言えます。
私はある時から「木版画っていいでしょ。すっごくいいんだよー」と言ってみたい。誰かに伝えてみたい。と思った瞬間がありました。教える…ではなく、伝えたいという言葉がしっくりくる気持ちでした。
講座や教室は「いいでしょ!木版、いいよねぇ。木版にはどんな可能性が隠れているんだろう?!」とワクワクワイワイできる場所になればいいなぁ。ということで☆
☆むかめ工房 木版画実験室☆という教室名だけは決まりました。
モットーは『好きな木版を好きなようにやりたい』