リトグラフ

ただいま開催中の2人展「向こう岸の余白にー務川めぐみ・見崎彰広ー」展。違う版種(技法違い)の版画作品が並んでおります。
私は水性木版*1見崎さんはリトグラフという「なーに、そのカッコいい響き?」という技法で、日本語では石版と訳されます。真っ平らにされた石の表面に油性の画材で描画して、そこに水をのせ、さらに油性絵具をのせ、水と油の反発を使って……むにゃむにゃという科学(化学)的な要素をふんだんに含んだ作り方。
個人的な感想を書けば、画面に凹凸がなく真っ平らになるという点が最大の魅力にうつります。
同じ「版画」というくくりでも、まったく違うものなの*2です。
そして今回の共通点は2人ともに白と黒をメインに表現しているということ。厳密に考えたら共通点といえばこの1点のみかもしれません。しかし使う素材が違うので黒の見え方も違うし、絵そのものが違うので、やはり違うものとして見えるのではないかな?と、ここ3日間で味わっているところ。
見崎さんは今回の展示では鉛筆画と色鉛筆の作品も出品しておられ、こちらはなんというか、ご覧になる方が衝撃を受けているのを目にするのが楽しいです☆
きょう嬉しかったことは4月に天満橋のセンティニアルさんで個展をさせていただいた時、偶然足を運んでくださった版画を勉強されている学生さんが偶然?DMをご覧になって足を運んでくださったこと。彼女は4月には「どの版種を勉強しようか迷っているんです。リトグラフがいいかなぁ…と思っているんですけど」と仰っていて、それなら見崎さんの作品をぜひ見てほしいなぁ!と話しいたのです。その彼女が足を運んでくださって、見崎さんの作品に胸を打たれ、見崎さんとイロイロお話をしている姿を眺めるのは素敵だった!がんばってね☆私もがんばる。お互いにお互いのやりたいこと、がんばろうね。そしてまたたくさんお話しましょう。絵のこと、版画のこと☆だったのでした。

*1:木版画の王道みたいなものだと思っているのだけれど…浮世絵と一緒です。水性の絵具を使って版木を摺るというもの。

*2:一般的にはリトグラフ木版画は版画のなかでも最も遠いところに位置すると考えられているよう。