「このモチーフで作品をひとつ作ろう」と、あるモチーフを飽きることなくワシワシ描きまくっています。そとからの刺激を受け「私がストレートにやりたい事とは少し外れている」を盛りこむつもりで考えていました。「少し外れていること」だから何点も作れないなぁ…なんて思っていたのに、ドローイングを進めているうちに「あんなのもやりたい」「こんなのもやりたい」「あれもいいかも！」と続々とイメージが浮かんでワクワクしています。ふーん、私にはそういう面もあったのかぁと驚きです。１点とこだわらず気がすむまで作ってみようかな。いざ彫って摺りだしたら１点で気がすむかもしれないけれど。刺激を受け変わったり、思わぬところで誰かに刺激を与えている…というのは時として面白いです。
ドローイングは必ずペンで描いています。消せないというのが重要です。消せないから次々と描き、どんどん黒くし、黒すぎると思ったら同じ構図ではじめから書直す。白を出すために何度もはじめから描き直し線を減らしてゆく…そのうちやりたいことが見えてくる。
もし鉛筆で描いていたら「描いてるの？消してるの？考えてるの？」というほど、まえに進まないのです。目の前には消しあとがいっぱいでグチャッとなった紙が一枚あるだけ。描くことが苦手で自分の線が好きではないしデッサン力にもがっかりするので、描いたそばから消したくなる衝動がつきまとうのでした。真っ黒な丸い物体＝使っている消しゴム。消しゴムに私の描くことに対する屈折？が籠っている気が…。
と書きつつ、上記のモチーフはペンと鉛筆でドローイングを描いています。はじめはペンでワシワシやっていたけれど、構図や雰囲気を詰めはじめると鉛筆がいいなぁ…と感じだして。どうなりますことやら。そのうち「きいいぃぃぃぃ」と言ったり突っ伏しているかもしれません。
