花巻にあらず

写真は肉まんじゃあないです。チーズじゃない。そもそも食べ物ではなーい。絵具(胡粉)だったのでした。胡粉は牡蠣や蛤の白い部分を砕いたもの。それを乳鉢でゴリゴリしてサラサラにして膠を入れて練ったものです。ぺったんぺったん乳鉢に叩き付け*1て、おうどんみたいな麺状にして……使うまでには色んな手間と時間がかかるのでした。白色*2です☆御所人形とか日本人形の肌に使われたりしています。わたしは版画につかいます。
胡粉や白色にかぎらず、粉と定着剤を混ぜてチューブに入れられているもの→お店でよくみかけるチューブに入った絵具。
私はいくつかの理由から自分で絵具を作っているけれど、『そりゃ……(けっこう大変な作業なんだもの。とくに時間がないときなんかは)チューブ入りを買うほうが手軽で定着も安定しているし色も作らなくていいし…チューブ入りが出たときは画期的だったろうなぁ……使う人の気持ちはわかる。ブツブツ。』と思ってしまいます。絵具を作るのは嫌いではないけれども、合理性も嫌いじゃない*3ですもの。うまく使い分けたい。
写真で見ると「ぜったいに料理をしている」っぽいけれど、とても似ています。粉の量を測ったり、定着剤のサジ加減?を吟味したり、練ったり…胡粉にいたってはパンを作っている気分。食べられないのが残念!!

*1:一応「100回」とか言います。

*2:牡蠣と蛤では若干、白の出方が変わるのでした。

*3:自分で作る合理性というのもの、あるのです。