ころから

「赤羽へようこそ!」☆ころから☆さんへ遊びに行ってきました。
ころから。は今年誕生した出版社。四捨五入?!したら20年来の付合いになる木瀬さんの会社です。出版社立上げの知らせをいただいて「とうとう……」とジーンとして、つぎに東京に行くときは絶対に遊びに行こうと決めていました。
ころから出版社がある赤羽*1。とっても素敵なところでした。私は気入った街はすぐ「住みたい!」病が出るのだけど、赤羽もいいですねぇ。とくに食文化☆あと、あと(後日アップしますが)モノノケ市仲間が大喜びしそうなお店が……うおー!赤羽でモノノケ!でした。
赤羽話はのちのちにするとして、ころから!
ころから出版さんは、ただいま2冊の本を出版されています。

サウジアラビアでマッシャアラー!

サウジアラビアでマッシャアラー!

I LOVE TRAIN〜アジア・レイル・ライフ

I LOVE TRAIN〜アジア・レイル・ライフ

どちらも世界がひろがります。世界には私の知らない価値観や地域がたくさんあるのは知っているけれど、それらの多くは漠然としたものです。
けれども文字や写真を通してパッと目の前に立上がってきました。ごくごく一部を垣間みただけだろうけれど、笑いあう親しみのようなものを感じました。作者の眼差しを通した世界を感じる点においても。
厳しい状況が続くと言われている出版業界。そんな中で出版社を立上げ…当たり前だけど親しい人だから「がんばれ!」という気持ちと心配な気持ちと……。2冊の出版物をみて、これは機会を得ることができれば手に取る人に確実に伝わる*2。と思いました。機会や場所。大手書店や都市部の書店だけではなく、いろんな裾野に巡り会えたら……。
どういう出版社にしたいのかという話も、とても面白く、そして共感できました。『自分が納得できる本を作りたい。』…………私もいつも思ってる。自分が納得できる木版画やグッズを作りたいって。それをするにはクリアしないといけないことが山積みで、気持ちだけではどうにもならず、カンタンに「納得できるものを作りたい」と口に出しては言えないよねぇ……と感じることの連続だけれど、その青い気持ちは本当の根っこなのだと思うのです。なにかの時に(ふだんは持余す、そして実益としては役に立ちそうもない心が)途方に暮れたとき、その根っこが自分を支えてくれるのではないかと思うのです。
帰りの新幹線のなかで、マッシャアラー本を楽しく読みながら*3強く思ったのだけど、この本は中東文化に興味のある人には欠かせない内容。親しみのある文体だけれど、それを含めた重要性を感じました。木瀬さんと話している時にも「これ、学術的にも貴重な本」って盛上がったのだけど、じっくり読んでみて、さらに強く感じました。世に出たことに感謝するし多く研究者に読んでほしい。
ころから事務所に滞在していたときは、写真集*4ばかり眺めていました。私は細かいことが気になるというか、見つけて喜ぶのが好きなので、表紙のデザインが秀逸だねぇ…とか、色々言っていたのだけれど……木瀬さんから「ライトテツ」という言葉を聞いた時は目からウロコでした。ライトなテツ。ディープとは違う視点から鉄道やそれを取りまくものが好きな人。私もライトテツ(子)かも。一本筋の通った芸術性の高い、作者の眼差しを感じる写真集。
☆ころから☆どうぞご贔屓に。ときどき新刊をチェックしてください。

*1:乗換えで降立ったことはあるけれど、街を歩いたのははじめて。

*2:出版物2冊にして多くの場で書評や本の紹介をされています。しかも紹介されるフィールドも多岐に渡っているのがユニーク。この現状に一番驚いているのは「ころから」さんのようだけど、私には理解できます。伝わるものは手にとって開いてもらえば伝わる。

*3:車内で勉強をしようと思って、テキストを持って行っていたのに……勉強できず…。ただ重かっただけ。これだけは、しょぼ。

*4:作者の米屋こうじ(よねやこうじ)さん。本名です。米屋のこうじさん……出来過ぎ☆もうはじまっていますが、全国4カ所のCanonギャラリーにて(今回出版本の)写真展が巡回します☆