寝太郎

20日に更新しています☆19日は午後から京都市内をあっち行きこっち行きして、会う人会う人にご挨拶などをして、版画のお話や、私の作った版画作品へのお言葉や、あとはカメをはじめとした動物の話をたくさんしました☆☆カメ話には熱が入ります☆めまぐるしく刺激をたくさん受けて『家に帰ったらすぐに木版彫ろ……(気合い)』くらいだったのだけど、帰宅してお風呂に入ってストレッチをしたら日付が変わる時間だったので『もう夜やし、起きたらやろ』と、なんともかんとも……ふつーに寝ました。
この頃、よく思うことがあります。
三年寝太郎というお話がありますね。ずーっと(3年間)寝ていて、ある日、なにかを思い立って急に動きだす……。動き出したときになにをするかは色んなバリエーションがあるけれど、内容によっては迷惑そうな話。教訓めいた終わり方のものもあるけれど、私は寝太郎に対して「ちょっと困った迷惑さん。好きなだけ寝て、起きても好きなことを周りのことを(ほとんど)考えずにやりだす人。」という印象が強いです。そんな生き方ええな〜!と思うけど、でもやっぱりそういう生き方はしたくはない!!と思う寝太郎。
我が身を振返ると「わたしは寝太郎みたいな人間やな…3年も寝続けられへんけど…」と思うのです、とくにこの頃。むかめ太郎ではなくて、むか寝太郎。思うたびに(そういう生き方したくないと思っているものだから)しょぼっとしたりします。
どこがどう寝太郎なのか、「こうこうこうだから寝太郎なんだ」と明確に書くことはできないけれど……たとえば私は木版画をのんびり好きなときに作って(年に1度くらい。趣味とも言えない制作数)、向合い方が不真面目で、人の話も聞いたり聞かなかったりで、全然作っていないにも関わらず木版画友達には親しくしてもらっていて……周りに恵まれてズーッと寝ていた(好きにやっていた)のです。
それが、ある時(一応、色々と考えたは考えたけれど「よしっ」と思って)制作数もサイズも上げて、外に出すようになって、やっぱり周りに恵まれて好きにやっているようなものです。
きのう電車の中で「私は(木版画では)何年寝ていたのかな?*1」と考えたら、9年寝ていました…。9年………単純計算したら寝太郎の3倍。キリがいいのも含めて、しょぼ。『しょぼっとしても、「まぁ、動き出したんやからええやん」って開き直るしかない私。そもそも動き出すとか考えたことも周囲の支えあってこそやったけど…』と思うと、さらにしょぼ。
最近本当によく言われるのが「頑張り屋やね」「よーやってる」。……むずがゆい。隠れたい。うしろめたい。私の9年を形にして「ほらこの通り、そんな風に言われてよい人間ではないのです」と証明したい。「みんなだいぶ騙されてると思う。なんかヘンなフィルターかかってる!」「まえの私がどれだけ不真面目やったか知ってるでしょう?」と叫びたい。
そんな気持ちを抱えつつ、寝太郎みたいに一念発起したら(迷惑なこともあるかもだけど)周囲も私もエエ感じになれた。ってなったら面白いな。と思っています。
写真は動き出した、むか寝太郎。ちょうご機嫌そう。

*1:のんびりやっていた期間。