うっすら

小学生の通学時間に私も外へ。この時間帯に外に出ることはほとんどないので新鮮『若い人多いな…』と思います。住まいの近くには大学も多いので朝夕は若者の街になっています。
用事を済ませて、帰宅して摺り。きょうは板の反りにきのう以上に気を配ったので見当はズレませんでした。写真は摺り終わった版木の一部です。
板の上の絵の具ののり方が悪ければ、紙に摺る時にはもっと悪くなります*1。当たり前の話なんだけど、なかなか気づかなかったですし、気づいたところで出来るか出来ないかは別の話*2
板の上に絵の具をのせた時『よし、これはかなりいい感じだぞい』と思っても、摺りが悪ければ、紙をめくったときガッカリ。
板の上に絵の具をのせて広げ、その上に和紙を置いてバレンで色を定着させてゆく。私にとってこの一連の作業が摺るということです。多くの方は木版画といえばガシガシ彫るイメージ*3が強いではないのかな?と思うのだけれど、私は摺ることが一番好きです。ある時『わたしは摺るのが一番好きやし興味がある』と気づいてから、私の中の木版世界が広がりました。

*1:料理にたとえると、味付けしている段階でマズイのに、お皿に盛りつけたら急に絶品の味になることはありえない。のと一緒のようなものです。

*2:思った通りに絵の具を広げられる技術を持っているか、持っていないかって話ですものね。

*3:棟方志功さんとか。棟方さんは目をお悪くする前は、ガシガシ彫るイメージとはかけ離れた繊細な絵や版画を作っておられました。