つぎにつなげる

写真は難航、迷走中の版木。どうなるのかわかりませんが、普段と違うことをしているので期限ギリギリまで触ります*1
きょうはとても充実し、刺激を受け、満たされた一日でした。自分の作ったものを真剣に見ていただいたり、お言葉をいただいたり、見せていただいたり、☆版画☆版画☆した時間を過ごしました。
こういう時に私に暗くつきまとうのは、言葉で伝える難しさです。版画は版画で表現するものなので言葉は本来いらないものですが、言葉で伝えたい時も私にはあります。
作ったものの説明をするのではなく、版画には入れたくなかった(でも入ってしまった)もどかしさのようなものをグジグジ言いたいというか…簡単に言えば、私が感じた課題(楽しみでもある)を言いたい。そしてそれを言葉にするのはとても難しい*2です。
そういう時に見て下さった方が、私の気持ち(でも絵と直接関係なかったりする)をポソッと言ってくださる時があります。時には言われてはじめてハッとすること。『そうそう、私が言いたかったこと、それなの!ほんとそうなのよ……』ということも…。
私が版画に込めた意図や思いを言い当てるのではなく、私が込められなかったもの。込めることができなかったもの。でも知ってほしいと思ったこと。私が気づいていなかったこと…そういうことを私以上に掬いとって見て下さる方*3がいるのを知った時の驚き、戸惑い、喜び、安堵……この静かな気持ちはなんだろう。
私は一番に自分に見せたくて木版画を作っているのですが、きょうのように誰かに何かを言っていただいて『わぁ。そういう木版、ほんとうに私に見せてあげたい。きっと喜ぶ。』と思ったりするのですから、不思議です。

*1:普段は期限ギリギリまで触るなんてことしません☆

*2:そもそも中途半端にやっていたら、課題も中途半端になりますしね。そういうモノの課題は「中途半端に取り組んだから」しかないので、相手の時間を取らせて見せちゃダメな気がします。

*3:生まれてはじめて私が気づかないでいた、言葉に出来なかったものを、私以上に掬い取って下さったのは私の先生でした。