包みかえ

写真はなんだかおわかりになるでしょうか?木版画で使用する、ばれんの中身。ばれんを包んである竹の皮を取ると、こういうものが出てきます。写真のものは化繊*1ですが「本ばれん」と呼ばれる昔からのものは、竹皮を細かく裂いたものを繋ぎながら、編み込んでいます。竹皮以外の芯を使用しているものは、内容がなんであれまとめて「代用ばれん」と呼びます。代用バレンにはボールチェーンみたいなのがあったり、麻や絹を使用しているものなど。
ばれんには細かい摺りに適したもの、ベタ塗りのように紙に摺るのに適したもの。いろいろあります。
写真のように中身を見る場面というのは、包んでいる竹皮を替える時。この包み替えが大変で、竹皮を湿らせるところからはじめ、竹皮が破れないことに注意を払いつつも力一杯締めてゆきます。
換え終わったころにはゼェゼェハァハァ息があがって、両腕と右手がブルブル震えてます。木版画の特徴はなんですか?と聞かれたら「すべてが力仕事のよーな気がする」って答えたくなる時があります。

*1:だったと思います。