トゲヤマガメ
size*100mm×148mm 木版 2008年
トゲヤマガメさん。上から見た図です。
ブログには掲載予定ではないのも含め、トゲヤマガメは色んな角度、色で不思議なくらいたくさん作っています。
考えてみると、食指が動かされたり、課題が残ったり、いろいろな理由がありそうですが…なぜかよくわからないけど作ってるの。というのが本音かもしれません。
今回のトゲヤマガメさんは、うにうに。という名前がついている子です。かなりつらい闘病生活をした子で、飼い主さんにお話を伺いながらホロッとしたことが何度かあります。
モデルカメに飼い主さんがいる場合、そのカメさんの名前の由来のみならず、飼い主さんにとってそのカメさんはどういう子なのか。どう見えるのか。どういう思い出があるのか。など、お話を伺わせていただいています。
飼い主さんは飼いカメさんの話になると、止まりません。どのお話も印象的で楽しく、時に切なく、そして幸せに包まれています。版画を制作するという前提でお話を伺わせていただくので、そういう前提がなければ、きっと聞く事ができなかったろうな。という秘密のお話しをしていただくこともあります。ああ、このお話は贈り物だなぁ…と感じ入る時があります。
うちには他の子もいるけれど、作ってもらえるなら…もう亡くなってしまった子をモデルにしてほしい。という事が何度かありました。
その子が生き返って息をして動くことはありませんが、飼い主さんが目をキラキラさせてお話される生きていたころ、元気だったころを、版画に込められたらいいな…と思いながら作りました。
この、うにうにちゃんも、そういう子です。